期待に応えた1年生コンビ、リーグ戦で自信を得る/浜松開誠館(静岡県)
2022年8月15日
8月9日に開幕した「U18日清食品 東海ブロックリーグ2022」の女子では、浜松開誠館(静岡県)が6試合すべてに勝利。新しい戦い方や選手を試しながらも勝ちきる強さを示しました。
最後の試合で名古屋経済大学高蔵との全勝対決を63-54で競り勝ち、三島正敬ヘッドコーチは「インターハイでは第4クォーターで失速して負けてしまいました。今日の第4クォーターはそこを踏まえた上でやっていたので、結果としては良かった」と語ります。
チームを引っ張るのは3年生の萩原加奈選手。プレーメークに自らの得点、さらには前から当たる強烈なプレッシャーディフェンスと攻守の軸として活躍する選手ですが、三島コーチは全国での戦いを見据えて「オフェンスが同じパターンになっていたので、そこをちょっと変えたかった」と、勝負どころで萩原選手以外を起点とするプレーを試していました。
そこで活躍したのが井口姫愛選手と後藤音羽選手。ともに1年生ながら主力としてプレーする2人です。萩原選手に続く攻めの起点として期待される井口選手は「3年生がいる中で遠慮がちなところもあったんですけど、自分の持ち味である得点ができたので、そこはちょっと成長できたと思います」と語ります。
後藤選手はポストプレーで攻めに変化を与えるのが役割。名古屋経済大学高蔵との試合終盤には、ポストアップで相手の注意を引き付け、カットインしてきた萩原選手のイージーなゴール下の得点をアシスト。接戦だった試合で勝利を決定づける貴重な働きを、後藤選手は「三島先生から私がローポストでボールをもらって1対1で攻めるよう指示が出ていました。決まった時は『騙されたな』って感じ(笑)」と会心の笑みとともに振り返りました。
井口選手が「ポストプレーは自分にはできない部分なので、後藤選手の得意なプレーを自分がもっと生かしたいと思います」と語れば、後藤選手は「私が中でボールを持っている時に相手が寄ったらパスを出してシュートを打つんですけど、井口選手はすごく決めてくれるので頼りにしています」と返し、信頼関係はすでに出来上がっている様子です。
後藤選手は3日間のリーグ戦を「自信になりました」と振り返り、「チームに求められるプレーを、躊躇しないで積極的にやっていきたい」と語ります。井口選手は「試合に出れるのは5人で、試合に出れない人やベンチに入れない人がいます。自分たちは1年生で試合に出ている分、その人たちが応援してくれるようなプレーをしたいので、これからも頑張りたいです」と主力としてプレーする自覚を語ります。
頼もしい1年生コンビは、この夏に自信を増して成長しました。ウインターカップでの躍進を目指して、2人ともまだまだ切磋琢磨を続けます。