REPORT 現地レポート

トップリーグ初代チャンピオン獲得で取り戻した自信ーー桜花学園

2022年12月7日

昨年のウインターカップで3連覇を達成した桜花学園。新チームになった今年のインターハイは京都精華学園に63-65で敗れ、3回戦敗退。迎えた「U18日清食品トップリーグ2022(女子)」はチャレンジャー精神で一戦一戦を戦い、「しっかりと積み上げられたことで優勝することができました」と長門明日香アシスタントコーチはその要因を挙げます。

インターハイと同じく接戦となった京都精華学園戦は、68-66でリベンジに成功。全国トップチームが集まるこのリーグ戦を7戦全勝で駆け抜け、初代チャンピオンとなりました。横山智那美キャプテンは「インターハイで負けてから、チームとしても良くない雰囲気が流れていて、結構苦しい時期もありました」と振り返ります。

副キャプテンの鈴木杜和選手は「試合前日の夜に毎回チーム全員でミーティングをし、やるべきことを共通認識して試合に臨んでいました。チーム全員が絶対に勝つという気持ちを持って戦えていたことが、すごく良かったです」と準備を徹底し、一つずつ勝ち星を積み上げていきます。

体調不良により井上眞一ヘッドコーチが不在の期間があり、またFIBA U18女子アジア選手権出場のために横山選手や森美麗選手、高木美波選手の主力を欠く戦いも強いられました。「いろんなトップチームと対戦する機会となり、今大会中は20人ぐらいの選手を試合に出しながら体験させられたのが良かったです」と長門コーチはプラスに捉えています。毎試合エントリーを変えて臨めるトップリーグの特徴を生かしながら、チーム力を引き上げていました。

横山選手も「このチームの強みは選手層の厚さであり、全員が力があると思っています」と答えます。試合に出場できる選手が増え、それぞれが自分事として捉えながら「毎試合課題が見つかり、それを克服しながら試合に臨み、結果として優勝できたのはとても良かったです」と鈴木選手はチームの成長を実感しています。この優勝により「全員が自信を持つことができました。残り少ないですけど、この自信をしっかりと練習にもつなげていって、ウインターカップではもっと力を発揮できるようにがんばっていきます」と横山選手は述べ、4連覇へ向けて弾みをつけます。井上ヘッドコーチも復帰し、強い桜花学園が戻って来ました。

どの会場も装飾され、いつもとは違う雰囲気の中で試合が続いたトップリーグ。「演出はすごくモチベーションが上がるし、その盛り上がりとかを見てうれしくなりました。音楽が流れる中で試合ができたのは、コートに立っていてもすごく楽しかったです」と菊地実蘭選手は目を輝かせます。

ウインターカップ1回戦から出場する桜花学園はふたたびチャレンジャー精神で挑み、ともに勝ち上がれば第1シードの京都精華学園とは準決勝で対戦が実現します。その試合からメインコートとなり、さらにまばゆい舞台が待っています。トップリーグで経験した楽しさをもう一度味わうことが、ひとつのモチベーションになるかもしれません。

NOW LOADING

TOP