チームメイトとともに、さらなるレベルアップを――大阪薫英女学院#4都野七海
2022年8月27日
今年度より新設された「U18日清食品トップリーグ2022」が、女子の初戦の舞台となるノーリツアリーナ和歌山(和歌山)で開幕しました。
オープニングゲームを飾ったのは今年度のインターハイ準優勝校、大阪薫英女学院(大阪)と、ウインターカップに5年連続出場中の安城学園(愛知)の対戦です。結果は77-66で大阪薫英女学院が勝利しました。
ゲームは文字どおり一進一退の展開でした。敗れた安城学園は今年度のインターハイに出場できなかったとはいえ、やはり実力のあるチームです。全員がオールラウンドにプレーできるため、身長の高さで勝るマッチアップではミスマッチを突き、積極的な3ポイントシュートや粘り強いリバウンドなどで、前半をリードで終えています。
ミスマッチを狙われていた大阪薫英女学院#4都野七海選手は、それでも「焦りはなかった」と認めます。
「(同じ学校法人である大阪人間科学大学との練習試合などで)ミスマッチを狙われる経験はずっとしてきているので、焦りはありませんでした。ただ、自分がやられている分、点を取り返さなければという思いが強くなってしまって、それがなかなか得点に繋がりませんでした。次の試合からは、今日のような展開でもしっかりと得点を決め切れるようにしていきたいと思います」
勝ってもなお、その日の反省を翌日、もしくは次節に挑戦できるのがリーグ戦のメリットです。
その一方で、目指す大会やひとつの試合にコンディションのピークを合わせることは難しくなります。インターハイから約3週間。都野選手もコンディション維持の難しさを感じながら、それでもやはりリーグ戦のメリットはあると考えています。
「コンディショニングは難しいと思うんですけど、ウインターカップに向けてチーム全体として強くなれるというプラスの面があると思います。スタメンとして出ている選手だけでなく、ベンチから出てくる選手もしっかりレベルアップできる点はすごくいいと思います」
今節はインターハイで活躍した木本桃子選手がケガのため、選手登録をされていません。それでも双子の木本桜子選手や、わずかな出場時間でしたが松本莉緒奈選手がコートでプレーするなど、チームとしての底上げが随所に見えていました。いつもとは異なる組み合わせを試したことで、コンビネーションがうまく噛み合わないシーンもありましたが、都野選手はそれがまた自身を含めた主力メンバーのステップアップにつながるとも言います。
「メンバーが固定されているときは、ある程度自分のやるべきことをやればチームとしてもうまく回ります。でもメンバーを入れ替えながら5人全員で攻めるとなると、一人ひとりの役割も違うこともあって、そのバランスが難しくなります。私自身、そうしたときに周りの選手たちが点を取りやすくしてあげることが今の課題です。周りを活かすことができるようになるためにもこのリーグ戦を大事にしていきたいです」
インターハイを終えて、次のステップとしてメンバーの底上げを図っている大阪薫英女学院ですが、それは単にベンチスタートの選手たちのレベルを上げるだけではなく、これまで主力として活躍してきた選手たちのレベルもまた、コンビネーションの幅を広げるという意味で、上げていかなければなりません。卓越したハンドリングと高い得点力を武器とする都野選手もまた、リーグ戦を通じて周りを活かすことができるようになれば、より幅の広いプレーヤーへと成長していくでしょう。
>>「U18日清食品トップリーグ2022」は、「JBA公式YouTube」と「バスケットLIVE」で全試合LIVE配信いたします。