REPORT 現地レポート

インターハイに出場できなかった経験を補い、やるべきことが明確になるトップリーグーー東京成徳大学 #10 尾﨑理咲

2022年9月5日

「U18日清食品トップリーグ2022」女子は2週目を終え、8チーム総当たりとなる7試合の半分を早くも消化したチームも出てきました。東京成徳大は3試合を終え、折り返しの4戦目となる次戦は9月25日にノーリツアリーナ和歌山で昭和学院と対戦します。連敗中の両チームにとって、初勝利を懸けた譲れない戦いを迎えます。

桜花学園の初陣の相手となった東京成徳大学でしたが、60-104で大敗を喫して3敗目。「我々がやろうとしていたトランジションゲームを桜花学園にやられてしまった印象があります。走り負けてしまったところが大きな原因でした」と小林康裕コーチは敗因を挙げます。

息をもつかせぬ攻防を繰り広げ、お互いに切り替えの速い展開となったこの試合。試投数を見れば、桜花学園の84本に対し、東京成徳大学も82本と遜色ない数字です。しかし、桜花学園は半分以上を成功しましたが、東京成徳大学は3割しか決めることができませんでした。「シュートの精度はあまり良くなかったので、そこは高めていかなければなりません。また、トランジションゲームを40分間続けられるように、また鍛錬していかなければいけないと感じました」と小林コーチは言い、毎試合前向きな課題が見つかっています。

もちろん課題ばかりではなく、「我々が目指すディフェンスのコンセプトなどできた部分もありました」と続け、良い部分は積極的に伸ばしています。「試合が続くチャンスの中で、いろんなことを試せるリーグ戦は本当に良い機会です。この3連戦は日本のトップレベルのチームと試合をさせていただき、自分たちのできることと今後の課題が明確になりました。このレベルで戦うためには、何が必要かがハッキリと分かった3連戦にもなりました。まだチャンスはあるので、次の試合までに練習をしてチームとして意識を高めていきたいです」というリーグ戦の利点を活かし、初勝利を目指す取り組みが続きます。

桜花学園戦の登録メンバーのうち、一番大きな176cmの尾﨑理咲選手は「試合の入りから受け身ではなく、自分たちから向かって行こうとみんなで話し、インサイドで強く戦っていく気持ちで入りました」。その姿が存分に見られた一方、紙一重のところでファウルを取られてしまいます。「4つファウルをしてしまって、最後までプレーすることができなくてとても悔しかったです。でも、仲間たちが最後まであきらめずに戦ってくれたので、それが見られたことが良かったです」と話し、仲間たちの活躍を称えました。

インターハイに出場できなかった東京成徳大学だからこそ、「桜花学園の体の強さやディフェンスの強度を肌で感じることができたので、これを今後の試合に活かしていきたいです」と尾﨑選手は言います。これまでの2試合も同様に、全国レベルと実際に試合したからこそ得られる経験を通じて、やるべきことが明確になっています。

負けても続くリーグ戦ですが、ともすれば負け続けている状況に気持ちが落ちてしまい兼ねません。小林コーチは試合後の選手たちの表情を観察しながら、背中を押していました。

「負けてもなんとなく終わってしまったのか、課題がハッキリ見えて終わったのかでは次の試合に向けて全然意識が違ってきます。もちろん勝ち負けはコントロールできませんし、負けても良いとは1ミリも思っていません。次のゲームに向けて良い課題が見つけられ、そこを修正しながらまた挑戦していくのがリーグ戦です。負け続けたメンタルの部分も、気持ちを切り替えて行ける良いチャンスだと捉えて、次の試合に臨むようにしています」

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