REPORT 現地レポート

コーチとキャプテンが共有する日本代表選手への夢ーー京都精華学園 #4 イゾジェ ウチェ

2022年9月7日

「U18日清食品トップリーグ2022」女子は2週目を終えた現時点において、今年のインターハイチャンピオンの京都精華学園が無傷の4連勝で首位に立っています。追われる立場となって迎えたリーグ戦では、「とにかく一戦一戦を良いバスケットができるように、そして少しずつでも成長できるように」と山本綱義コーチは手綱を締めます。インターハイを制したことで、「最後の追い上げに対して冷静に対処できているところや、慌てずに自分たちのバスケットを最後までやり抜こうという姿に成長が感じられます」と山本コーチは評価し、その強さを見せてくれています。

好調なチームを支えるキャプテン、イゾジェ ウチェ選手。4戦目は岐阜女子にもビッグマンのジュフ ハディジャトゥ選手がおり、「ゴール下やリバウンドを徹底して、ディフェンスからがんばろう」と奮起し、22点・11リバウンドの活躍で勝利に貢献しました。個人ランキングでは平均27.5得点でイゾジェ選手がトップに立ち、ディマロ ジェシカ選手(平均20.3点)と八木悠香選手(平均20点)が続き、上位3人が京都精華学園で占めています。スティールでは橋本芽依選手(平均5本)、リバウンドは八木選手(平均14本)など他の部門でも京都精華学園の選手が上位に名を連ねています。

山本コーチはイゾジェ選手に対し、「インサイドだけではなくアウトサイドでプレーできるようにしたいですし、もっと言えば3番(スモールフォワード)までポジションアップさせていきたいと考えています」と明かしました。それはチームのためではなく、イゾジェ選手の夢を叶えるためのチャレンジです。

ナイジェリア出身のイゾジェ選手ですが、その夢は「日本代表になりたい」と即答。今後、日本国籍を取得し、帰化選手として日の丸を背負って戦うことが目標です。そのためにもアウトサイドのプレーが必要なことは、イゾジェ選手自身も分かっています。「他のセンターと比べて自信を持ってプレーするためにも、アウトサイドから攻められるようにしたいです」と話しており、リーグ戦だからこそ挑戦できる機会です。

目指すプレーは、「ドライブしてレイアップシュートを打つこと。もっともっと試合の中で出していきたいです」と意欲を見せます。もうひとつ、パスにも魅力を感じており、「ドライブからキックアウトパスを出したいです」とも話していました。リーグ戦での4試合は毎回アシストを記録しています。

どのポジションでも3ポイントシュートを求めているのが、今の女子日本代表です。「練習中はアウトサイドシュートも入るのですが、どうしても試合では落としたときに自分がリバウンドを入れないことに対して迷ってしまい、打つことに躊躇してしまっています」と山本コーチは話し、その才能を発揮させるためにも発破をかけ続けます。

山本コーチにとっても、「将来は日本を代表するような選手になってもらいたいという夢を持っています」と目を細め、一緒にバスケができる残り少ない時間での成長を促しています。

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