REPORT 現地レポート

ウインターカップを見据えた強化の場ーー福岡第一

2022年9月12日

「U18日清食品トップリーグ2022」男子は今年のインターハイチャンピオンの福岡第一、昨年の優勝校である中部大学第一が初戦から激突。全国トップ8チームが集まるリーグ戦だからこそ、見応えある試合が続きます。堅守速攻を掲げる福岡第一が67-53と14点リードして迎えた最終クォーター。粘りを見せる中部大学第一も連続得点で追い上げましたが、87-79で逃げ切った福岡第一が1勝目を挙げました。

組み合わせの運もあるトーナメントですが、力が拮抗するチーム同士が集うこのリーグ戦は、どこが相手でも気が抜けません。いきなり強豪の中部大学第一との対戦に対し、城戸賢心選手は「自分たちよりも大きなチームですし、外からのシュートがあり、ディフェンスの圧もすごく強かったので、その部分で負けていました。自分たちがもっと走って、リードするような展開を作りたかったです」と初戦を終えた感想を述べます。

今年のインターハイチャンピオンとして臨む今大会へ向け、「試合をしていけば良いときもあれば、悪いときもあると思います。その中で、メンタルの部分などもっと修正力をつけていきたいです」と城戸選手は課題を持って取り組んでいます。この試合でも追われる時間帯があり、「相手にリバウンドを取られてしまったときに、手を出してしまってファウルすることが多かったので、そこはみんなで我慢をしようと伝えていました」という城戸選手は修正力を心がけ、チームを立て直していました。

インターハイとウインターカップの合間に行われるリーグ戦。この試合の翌週には福岡第一は天皇杯1次ラウンドに出場し、全てのチームにとって負けられないウインターカップ予選がはじまります。そのために、このリーグ戦におけるモチベーションの設定が難しいという声がいろんなコーチから聞かれます。ウインターカップへ向かうための強化の場として捉え、いろんなことを試し、多くの選手にチャンスを与えられるのがリーグ戦の利点のひとつです。

同じことばかりをしていては選手たちも飽きてしまうことを懸念し、「もう少しオフェンスを速くしたり、積極的にシュートを打っていきたかったのですが、さすが中部大学第一はディフェンスがしっかりしており、なかなか簡単にはいかなかったです」という井手口コーチは新しいチャレンジにも取り組んでいます。轟琉維選手も、「全員が得点できるようなチームにしたいと思っているので、そこに挑戦していきたいです」と言い、さらなるレベルアップを目指します。

チーム紹介では総勢102名の名を連ねていますが、「ウインターカップへ向けてコアメンバーを中心にチームを作っていきます」という井手口コーチは、ベンチメンバーの底上げに期待していました。「もう少しセカンドメンバーが大活躍して欲しいという思いもあります。今日は大失敗していました。実は先週の天皇杯県予選でも大失敗しちゃって、彼らだけお休みなしで練習させました。3年生たちなので、もうひと頑張りさせたいですし、自信を取り戻すためには練習しかないです」と発破をかけ、チャンスを与えながら実戦を通して成長させていく機会としています。

キャプテンの城戸選手は、「チーム全体として良い流れを保ちながら、全員が福岡第一らしいバスケをしてウインターカップに臨めるように、このリーグ戦は全勝を目指して戦いたいです」という目標へ向け、今後も挑戦が続きます。

NOW LOADING

TOP