REPORT 現地レポート

チームの核としての務めを果たす岡田遥希/尽誠学園(香川県)

2022年10月7日

尽誠学園(香川県)のキャプテンで、ポイントガードを務める岡田遥希選手は、色摩拓也ヘッドコーチが「チームの核」と呼ぶ存在です。それだけに色摩コーチは「いろんな選手と組ませて、力を引き上げてほしい」と期待をかけ、「U18日清食品 中国ブロックリーグ2022」を戦う中で経験の少ない下級生の選手を起用する時には、岡田選手にサポートするよう求めています。

「3年生と一緒にプレーする方がストレスは溜まらないと思うんですけど、私の考えを理解してくれてやってくれています」と話す色摩コーチの信頼に、岡田選手はこんな気持ちで応えようとしています。「自分が1年生の時は、当時の3年生と一緒に出させてもらい、3年生に引っ張ってもらって経験を積みました。そのおかげで成長できたからこそ、自分もやりたいと思っています」

色摩コーチの言葉は、裏を返せば下級生とのプレーが時にストレスになることを意味しています。これについて岡田選手はストレスという言葉は使わず「責任感」だと語ります。

「普段はあまり試合に出ない選手がこのリーグ戦に出れば良い経験になると思うんですけど、3年生が変なプレーをしたり、やらないといけないことを徹底できずに終わってしまったら、それは下級生に悪影響になるかもしれません。そういう責任感はあります」

「試合の中で1年生にチャンスを与えてあげられるのが一番なんですけど、それをやりながら勝てるほど自分たちは強いチームではないので、まずは自分がやらないといけないこと、ドライブであったり、そこからのパスであったり点を取ること、ゲームコントロールなどをやりつつ、1年生が自由にプレーできるようにしたいと思っています」

上級生である自分がしっかりしたプレーを見せてこそ、下級生は安心して自分のプレーに集中できます。これもまた、岡田選手が自分が下級生だった頃に先輩たちから学んだことです。そういう意味で、岡田選手はチームをまとめるだけでなく、自分自身の課題についても明確な意識を持ってプレーしています。

「インターハイまではガードとして上から攻めるばかりでしたが、今はガードとして身体の強さをこれまで以上に武器にしたいと思っています。ちょっとぐらい身長が高い相手でもインサイドに自分が入って点を取る、そのための練習をしています」

岡田選手の言う身体の強さは、日々の練習の中で作り上げたものです。岡田選手によれば筋力トレーニングは「ある程度はするんですけど、全国のチームに比べてやっているわけではないと思います」とのこと。その秘密は日頃のバスケの練習にありました。「5対5でも1対1でも激しくぶつかり合って、練習での小さな積み重ねを他のチームより激しくやって、身体の使い方を意識しています。その結果だと思います」

岡田選手にとってはウインターカップが高校バスケ最後の挑戦になりますが、「まずは県大会です。自分たちは強いチームじゃないので、まずしっかりと勝ち切ってウインターカップに行くことです」と、あくまで謙虚な姿勢を崩しません。毎日の練習に向き合うこの姿勢が、尽誠学園の強さを支えています。

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