REPORT 現地レポート

「自分が立て直して良い雰囲気に変えられるように」──桜花学園 #11 平賀真帆

2022年11月24日

11月19日、桜花学園高等学校(愛知)は三菱電機名古屋体育館で安城学園高等学校(愛知)と対戦し、96-66で勝利を収めました。この両校はこれが「U18日清食品リーグ バスケットボール競技大会」トップリーグの最終戦で、他チームより一足早く全日程を終えることに。桜花学園は7戦全勝で優勝を決めました。

この試合、エースであり先発ポイントガードを務める横山智那美選手は前週に打撲をしていたこともあり、先発出場したもののプレータイムは約9分のみ。2番手のポイントガードとしてコートに立ったのは平賀真帆選手でした。

平賀選手はもともと先発ポイントガードでしたが、夏のインターハイで敗れた後、チームが変わる中でベンチスタートに回ることに。そのタイミングである9月に右膝を痛めてしまい、これが復帰戦でした。

長門明日香アシスタントコーチによれば、「コンディションはまだ60%ぐらい。試合勘を取り戻す以前に、まずはコートに立って試合の雰囲気を感じてほしかった」と平賀選手を起用した意図を語ります。

平賀選手も「コンディションが万全ではないので、トップリーグの最終戦をケガなく楽しんでプレーすることが目標でした」と語ります。

早々に出番が回ってきた平賀選手は「コートに出る時は緊張もあったんですけど『戻って来れた!』という気持ちで、プレーを楽しむことができました」と、その瞬間を振り返ります。

得点こそ決まりませんでしたが、最初のチャンスで迷わず3ポイントシュートを打ち切ったプレーに長門アシスタントコーチは「今日のところは、あれだけでも十分なんです」と笑顔。平賀選手本人も「自分のタイミングだったので積極的に打てて良かったです」と言います。

平賀選手は約19分のプレーで、得点はありませんでしたが3アシストを記録。後半開始時には他のスタメンとともに起用され、それとは別にベンチメンバーと一緒に出る時間も長く、パスを主体として試合をコントロールしました。自分のプレーとは別に、「全員が試合に出て勝てたのが良かった」と、15人の登録選手全員がプレーできたことをこの試合の収穫に挙げています。

平賀選手がケガをしている間に、日本代表から戻った横山選手をポイントガードとする形で桜花学園のバスケは固まっていきました。プレーヤーであれば誰でも先発で出たい、プレータイムをたくさんもらいたいと思うものですが、ウインターカップではこのまま2番手でプレーすることになりそうです。

平賀選手も「この1年間スタメンで出させてもらっていたので、最初は悔しかったですし、スタメンで出たい気持ちもやっぱりあります」と言いますが、気持ちの切り替えはできています。「そこはチームの目標である日本一を達成すること、それにどう貢献できるかが大事なので、もらったプレータイムで自分のプレーがいかにできるかを考えています」

ベンチから出てどのようなプレーでチームに貢献するか、そのイメージも明確です。「まずはしっかりとケガを治して100%にすること。インターハイではアウトサイドのシュートが課題だったので、自分が決められれば強みになると思うので、ウインターカップまでにしっかり打ち込んで、ドライブも行けるように準備します」

「交代で出る時はチームの流れが悪い時だと思うので、自分がしっかりコントロールして立て直して、良い雰囲気に変えられるように意識したいです。最後は勝って、優勝して終わりたいです」

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