REPORT 現地レポート

12月の“初陣”で手にした「大きな財産」——県立日川

2023年1月5日

 県立日川は、10月に行われた山梨県のウインターカップ予選で惜しくも2位。冬の全国大会への出場は叶わず、この試合を最後に3年生たちは部活動を引退となりました。そのため、12月10日に行われた「U18日清食品 関東ブロックリーグ」では、新チームとして初めての実戦に臨みました。

 “初陣”の相手は宇都宮工業。1、2年生のみで挑んだ県立日川に対し、宇都宮工業は3年生もいるチームです。その差もあってか、試合は第1クォーターから9-26と差をつけられると、最終スコア55-90で敗れました。

 新チームのキャプテンを務めるのは萩原諒(2年)選手です。萩原選手は「新チームなって初めての試合ということもあり、なかなか上手くいかないこともありました」と振り返りつつも、「来年、『県優勝』の目標を達成するのは今日のような強い相手にも戦えなきゃいけないです」と気を引き締めます。

 また、新キャプテンとしてチームを引っ張っていくことについては、「今までは3年生はやってくれていたので、正直、自分はあまり意識してこなかったです」と打ち明け、こう意気込みを語ってくれました。

「今年はキャプテンの自分が引っ張っていかなきゃいけないので、今日はなかなか上手くいかなかったんですけど、声を出すことは意識すればできることだと思うので、しっかりチームまとめれるように頑張りたいです」

 県立日川にとって、この日はブロックリーグの最終戦でもありました。リーグ戦の結果は0勝7敗。しかし古田厚司ヘッドコーチは、8月27日からスタートしたこのリーグ戦がとても有意義なものになったと語ります。

「8月の終わりから9月、10月、その間にウインターカップ予選もできたことで、うちの子どもたちにとってみれば本当にたくさんの経験をさせてもらいました。最初の8月、9月は3年生も残っていましたが、今の1、2年生にとってもものすごく大きな財産になったと思います。また機会があれば、ぜひ参加させてもらいたいなという、そんな思いです」

 チームにとっては、改めて自分たちの現在地を知れるリーグ戦になったはずです。萩原選手が口にする目標も、「県優勝でもあるんですけど、そこを目標にするのではなく、全国で2回勝つなどのもっと高いところを目標にしてこれから頑張っていきたいです」と、これまでよりも高くなりました。

「負けたことがある」というのが、いつか大きな財産になる——。

 県立日川は大人気漫画の名言のように、ここから這い上がります。

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