REPORT 現地レポート

2年生でも「今年は自分がチームの中心」――宇都宮工業 #10 石川晃希

2023年1月5日

 8月27日からスタートした男子の「U18日清食品 関東ブロックリーグ」が、12月11日をもって全日程を終えました。大会最終日に組まれたのは県立宇都宮工業と八王子学園八王子の1試合のみ。両者は6月に行われた関東大会で対戦しており、その際は八王子学園八王子が勝利していましたが、今回は宇都宮工業が勝利。第3クォーターに一時10点差をつけてペースを握った宇都宮工業は、その後は相手の猛追になんとか耐え、最終スコア85-82で最終戦を勝利で飾りました。

 八王子学園八王子には205cmを誇るンジャイ ムハマドゥ ムスタファ(3年)がいます。一方、宇都宮工業で最も身長の高いのは2年生の石川晃希選手です。彼は192cmながら内外問わずプレーできるオールラウンダーですが、この日は主にゴール下でプレー。試合序盤は高さのある相手に対して消極的な姿が目立ち、千村隆コーチからも「もっと勝負をしろ!」「何でリングを見ない?」などの激が飛びました。しかし石川選手は、コーチに発破をかけられてからは徐々に積極性を取り戻します。ムスタファ選手相手にもリングにアタックし、たとえシュートが外れても「それでいいんだよ」と千村コーチから声をかけられました。

「今日は一人ひとりが練習でやっきたことを出せたことが流れを変えられた要因かなと思います。個人的には後半にシュートが外れてしまったり、つまらないミスがポロポロと出てしまったのでそこは改善点です。でも、結果的にはいい試合だったと思います」

 試合後、そう言って素直な感想を述べた石川選手は、1年の時からプレータイムを勝ち取っている実力者です。「今年は自分がチームの中心選手だと思ってプレーしてますし、ここぞという時にチームメイトから任せられる選手になりたいです」と気持ちの面でも常に高い意識を持っています。今年のインターハイ後は、長丁場にわたって行われたブロックリーグに加え、秋の国体にも栃木県代表のキャプテンとして出場。「学校行事とかも重なって全員で練習する時間が少なくて、挑戦期間が短かい時期があったので少し大変でした」とハードな日々を過ごしましたが、「リーグ戦を通してその都度課題が見つかって良かったです」と振り返ります。

 リーグ戦最後となった12月10日、11日の2連戦の前にも「実は修学旅行があったんです」と教えてくれた石川選手でしたが、「リフレッシュしすぎてちょっと太っちゃったんで、ウインターカップまでに体を絞ってもっと動けるようにします(笑)」と、1つ課題が増えてしまったようです。それでも、12月23日から開幕するウインターカップは、3年生たちとプレーできる最後の公式戦です。今年最後の大舞台へ向け、石川選手はこう意気込みを語りました。

「相手がどうこうではなく、自分たちのプレー、今までやってきたことがどれだけできるか。宇都宮工業はディフェンスで激しいプレッシャーをかけて流れを持ってくるチームなので、とにかくスピードと体力勝負だと思っています。 ディフェンスの時は自分は後ろから全体を見る役目なので、ちゃんと声を出してみんなの背中を押せるように頑張ります」

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