REPORT 現地レポート

コートで最も輝くために――徳山商工 #1 竹内優月

2022年9月14日

 9月10日、県立松江商業高等学校(島根)を舞台に女子の「U18日清食品 中国ブロックリーグ2022」が開幕しました。

 オープニングゲームで地元の松江商業を破ったのは、徳山商工(山口)です。前半を終えた時点では3点ビハインドでしたが、第3クォーターに入るとディフェンスの強度を上げて一気に流れをつかみました。同クォーターのスコアは25-6。このリードを最後まで守り抜き、69-57で初陣を飾りました。

 今回のリーグ戦において、中国ブロックは3年生はエントリーから外れ、どのチームも1、2年生が主体となって強化を図ります。徳山商工を率いる中村浩正コーチは、「3年生がいるなかで普段試合に出てるのは2人くらいです。そのほかの選手はまだ経験値が少なく、サイズも小さい。大会前はどうなるかなと思いましたけど勝ててよかった。選手たちはよく頑張ったと思います」と笑顔を見せました。

「1、2年生チームで勝てたことは嬉しいです。今日は3年生のようにディフェンスからの速攻を意識してプレーしたんですけど、3年生に比べるとまだまだです」

 勝利の喜びを感じならも、反省の弁を述べたのは2年生ガードの竹内優月選手でした。

 彼女は1年生の頃からベンチ入りを果たしている選手です。しかし、今夏に行われたインターハイでもなかなかプレータイムを与えてもらえず、2回戦の桜花学園(愛知)との試合で約5分間のみの出場に留まりました。その理由について、中村コーチは「(3年生たちに比べると)まだディフェンス面で簡単に抜かれてしまうところがある」と話します。

「ディフェンスがすごい苦手なんですよ。なので今は、“手”ではなく“足”でディフェンスすることを意識しています」と、竹内選手自身も今の課題を十分に把握しています。

 今回の松江商業戦でも、確かに相手に抜かれてしまう場面がありました。しかしオフェンス面に目を向ければ、指揮官が「テクニックがあって得点が取れる」と評するように、チームの得点源として果敢にリングにアタックする姿を何度も披露してくれました。

「もともと点を取ることが好きで、ドリブルからの3ポイントとジャンプショットが得意です。テクニックの部分は父と練習するときにいろいろと教えてもらっています」と竹内選手。このリーグ戦を通して「コート上で一番点を取ること」とはっきりとコメントしましたが、掲げた個人目標はそれだけではありません。竹内選手はこう続けます。

「インターハイでほとんど試合に出られなかったことは悔しかったです。でも、だからこそもっと自分にできることを意識してやろうと決めました。点を取ること、ルーズボール、周りへの声かけは絶対にコートで一番になれるようになりたいです」

「U18日清食品 中国ブロックリーグ2022」が終わる頃、竹内選手はどんな選手へと変化しているのでしょうか。自らの成長と、チーム全体の成長のために、これからも走り続けます。

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