REPORT 現地レポート

佐藤憲大郎と島田創吉、鍛え上げた力に自信「行くのであれば一番で行きたい」/県立高松工芸(香川県)

2022年11月12日

全国区の強豪、尽誠学園のいる香川県は今夏のインターハイの開催地。県立高松工芸は県予選の決勝リーグで県立高松商業と県立多度津を押さえて2位となり、26年ぶりのインターハイ出場を果たしました。ただし本大会では県立一関工業(岩手県)に1回戦負けを喫し、ウインターカップに向けてチームを作り直している最中で、この「U18日清食品 中国ブロックリーグ2022」は貴重な経験を積む機会となります。

ポイントガードの島田創吉選手は「インターハイが終わってゼロの状態から一段一段と階段を上って来て、まだ発展途上の状態です。チームの仲が良いので、そこを生かせるよう頑張っています」と現在のチーム状況を語ります。「インターハイまでは5、6人で戦ってきたチームなので、そこを改善していて、今はベンチから7人目、8人目が出るようになってきました。1年生の成長がカギになってきます」

身長190cmと大柄でフィジカルの強いエースの佐藤憲大郎選手を筆頭に、どの選手も鍛えているのが一目で分かる身体つき。佐藤選手は「1年生の時に入った時はガリガリで何もできない状態でした。2年間頑張ってきた甲斐があったと思います」と言いますが、試合中のパワフルなプレーからはガリガリだった頃は想像できません。

体育館が使えない日は学校近くの山を走ったり、近くにあるトレーニング施設を利用して、身体強化に励んでいるそうです。牧野充裕ヘッドコーチは「ウエイトトレーニングや食事など、選手たちに意識させるように指導しています。やっぱり大事なのは自分が上手になりたい、フィジカルを付けたいという個人の気持ちなので、それぞれの努力が結果になっています」と語ります。

島田選手は県立高松工芸のスタイルを「粘り強いディフェンスからの堅守速攻です」と説明し、「どんどん速攻を出して最後まで気を抜かないバスケがしたい」と続けます。

ウインターカップ予選に向けて牧野コーチは「県内でも力があってリスペクトできるチームはたくさんあります。最後はウィンターカップに出たい気持ちがどちらが大きいかの戦いになりそうです」と語ります。気持ちだけでなく、これまで積み上げてきた鍛錬の成果としてのフィジカルの強さやスタミナが、彼らのバスケを力強く下支えしてくれそうです。

ウインターカップの出場枠は2つ。島田選手は「2枠あるから狙うんじゃなく、行くのであれば一番で行きたいと思います」と、県予選では尽誠学園を含むライバルをすべて倒す意気込みです。それと同時に島田選手も佐藤選手も「僕らの弱点は気の緩みで、それが出たら1回戦で負けてもおかしくない」と口を揃え、気の緩みはありません。

佐藤選手は「インターハイは地元開催ということもあり、出ること自体に意識が向きすぎてしまって、全国に行ったら何もできませんでした。ウインターカップでは出場するだけでなく、全国で1勝したい」と、島田選手も「テンション高く、一人ひとりが意識して声を出して盛り上げて、一戦一戦集中して勝っていきたい」と抱負を語ります。

牧野コーチも彼らの力を信じています。「ずっと練習してきたことがちゃんと形になれば自ずと結果は付いてくると思います。このリーグで公式戦の雰囲気で試合をさせてもらうことが、もう一段階上に成長させてもらうきっかけになりました。今からウインターカップ予選までの1カ月を大事にして戦っていきます」

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