REPORT 現地レポート

みんなの元気な姿を見ながらコートに入るシックスマンーー安城学園 #8 青木らするな月

2022年10月8日

前回9月4日の試合で初勝利を飾った安城学園は、日本工学院専門学校 片柳アリーナで開催された「U18日清食品トップリーグ2022(女子)」での5戦目に臨みます。次の対戦相手が決まっているリーグ戦であり、約1ヶ月ぶりとなる合間に「ミーティングをしたり、この試合に向けて細かい練習をしながら良い調整ができました」と堀智美コーチは明星学園に対する準備をしてきました。

前半は、安城学園の外角シュートがなかなか決まりません。明星学園にリードされる展開でしたが、「どのチームを相手にも得意なポストプレーは徹底し続けよう。負けていても焦らずに、自分たちの強みを変わらずに徹底し続けていれば逆転できる」と堀コーチは選手たちに伝えます。その言葉どおりにインサイドを攻め、リバウンドを奪った安城学園が前半のうちにリードを奪い返しました。

初勝利を挙げた昭和学院戦でシックスマンとして途中出場し、13点を挙げてチームを勢いづけた青木らするな月選手。劣勢ととなる試合序盤をベンチから見ていた青木選手は、「スタートメンバーたちがまだ流れや動きが良くなかったときでもしっかりと声は出ていました」とポジティブな要素を感じ取りながらコートに入ります。

「みんなの力を信じて、みんなの元気な姿を見ながら試合に入ることができたので、もっと勢いづけようと思ってがんばりました」という青木選手は、速攻を走って得点を重ねてチームに流れを呼び込みます。第3クォーターを終えた時点で82-52と30点差をつけた安城学園が102-70で快勝し、リーグ戦2勝目を挙げました。

30点差と大きくリードした安城学園でしたが、主力を出し続けた堀コーチ。その狙いは「高校生はテストがあり、なかなか練習時間も確保するのが難しくなってくる時期ですので、経験をさせるためにも主力にゲーム時間を与えています」と述べ、これからはじまるウインターカップ予選を見据えていました。

これまでの試合を通じて、「リバウンド時のこぼれ球を簡単に相手に取られてしまっていました」と青木選手は反省点を挙げます。明星学園戦に合わせて準備し、「しっかりとボックスアウトをしたり、ディフェンスの反応だったり、ボールに飛びつく力を高めるためにルーズボールを意識して戦うことができました」と続け、練習の成果が見られています。

全国トップチームとの対戦が続くリーグ戦であり、開幕週の大阪薫英女学院と京都精華学園との対戦での青木選手は無得点に終わっています。「最初の試合は力が入りすぎてしまって、チームの流れに自分が入れていませんでした」と振り返り、反省点に対して練習してきたことを試しながら活躍できるようになってきました。「今はみんなが声をかけてくれていますし、練習の時から盛り上げっている良い雰囲気のままコートに入ろうと思って試合に臨むことができました」と青木選手は言い、落ちついてプレーできるようになったことがパフォーマンスにも現れています。

目の前に試合があることが「選手たちのモチベーションになり、質の高い練習にもつながっています」と堀コーチは言うのも、リーグ戦の効果です。青木選手も全国レベルの選手たちとのマッチアップを通して、「とても高いディフェンスや強いリバウンド、オフェンス能力もすごく高いのでいろんな良いところをマネしたり、技術を習得したりできています。また、対戦相手が決まっているので、次の試合に向けた分析力も上がったと思います」と話し、成長を実感していました。

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