REPORT 現地レポート

ポテンシャル高き1年生――岡山工業 #18 金井宥之祐

2022年10月15日

 10月15日、島根県の松江西高等学校にて「U18日清食品 中国ブロックリーグ2022」が開催。第1試合で地元の松江西と対戦した県立岡山工業高等学校(岡山)は、試合開始から勢いに乗りました。

 チームが目指す強度の高いディフェンスから次々と速攻を展開すると、レイアップにジャンプショット、3ポイントシュートもテンポよく決まって先制パンチに成功。いきなり19-0のランを作り、前半だけで56-19と大量リードしました。

 後半は、ハーフタイムで修正を図った相手にペースを握られる時間帯もありましたが、前半のリードを守りきって94-71で勝利。今大会の2戦目で1勝目を挙げました。

 中国ブロックリーグは、どのチームも1、2年生のみのメンバーで戦っています。そんな中、「1年生なんですけど、2年生に頼るのではなく自分が試合の流れを作れるようになりたい」と口にするのは、岡山工業の金井宥之祐選手です。

 松江西との試合で、金井選手は4人の2年生とともに先発のコートに立ちました。いざ試合が始まると、先制点となるレイアップを決め、次の攻撃では3ポイントシュートをマーク。その後も多彩な攻撃を見せ、相手との接触をいとわない力強いドライブや、細かい切り返しからスルスルっと相手をかわしてのアシストも披露。さらには、ディフェンスでも果敢にスティールやリバウンドを試みる姿勢を貫きました。

「前半は良かったんですけど、後半、相手のディフェンスが強くなったことでボールをもらう機会が少なくなってしまいました。あとは自分のチームのビッグマンがいなくなったときに、インサイドでどういったプレーをするかを考えてないといけないです」

 試合後の自己評価は高くなかったですが、金井選手は175cmの体を目一杯使ってコートを駆け回りました。現在の課題はディフェンスだと明かし、「まだ抜かれることが多いですし、ディフェンスリバウンドも人任せにせずに、もっと自分から飛び込んでいけるようになりたい」と今後を見据えています。

 金井選手は、まだまだ発展途上の1年生です。けれど、この日のオールラウンドなプレーは2年生たちにも引けを取らず、むしろコート上で最も存在感を放っていたように感じます。その証として、試合後にスコアシートの得点を集計すると、金井選手が記録した合計得点は「25」を数えました。

 そんな高いポテンシャルを秘める金井選手ですが、今年出場したインターハイではエントリーメンバーに入れませんでした。3年生を交えたチーム内の競争では、少し遅れを取っているようです。だからこそ、金井選手はこう言い切ります。

「個人的にはシュート確率をもっと上げて、ディフェンスとリバウンドでもみんなから頼られる選手になりたいです」

 もっともっと自分の価値を高めるべく、岡山工業のルーキーはこれからもアピールを続けます。そのための重要な場となるのが、現在戦っている中国ブロックリーグなのです。

NOW LOADING

TOP